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小鳥さん:羽を切る「クリッピング」について

2016.08.17

みなさんは、インコ類で風切羽を切る「クリッピング」をご存知でしょうか。
クリッピングはインコさんが飛べないようにすることを目的として行います。
ショップで購入した子は既に切られている場合もありますが、抜け替わると通常の長さの羽が生えてきます。そこで、今後クリッピングをするかどうかは飼い主さんの考え方で判断するとよいでしょう。

羽を切るメリットとして、屋内から外へ飛んでいって逃げてしまう不慮の事故を防止できる点があげられます。室内でも放鳥中に窓や家具にぶつかったり、熱した鍋に飛び込んだりといった危険を回避できます。
部屋中を飛び回り捕まえるのに苦労するという小鳥さんは、クリッピングをしてあげることにより捕まえやすくなるため、お互いのストレスを軽減することができます。
また、飛べないことにより飼い主さんに依存する時間が増えるため、手乗りに育てる場合や人馴れしていない子のしつけをする際に適しています。
特に大型のインコさんの場合は飛ぶ力やかじる力が強く、飼い主さんとの信頼関係を築くためにもクリッピングを行うケースが多いです。

一方デメリットは、羽を切って飛べなくするので、鳥本来の容姿や行動が失われます。
クリッピングは基本的に初列風切羽を切るため、羽をたたんでいても切る前と外貌が変わります。
また、鳥さん自身が飛べないことを理解できず落下したり、歩いている鳥さんを人が踏んでしまうリスクが高くなります。切った羽のバランスが悪い場合に羽を折って出血したり、クリッピングを行う時にも暴れて怪我をすることがあります。
さらに、運動不足や羽を切るということ自体に対するストレスから、体調を崩していまう可能性も考えられます。注意して部屋の中で放鳥できるという場合は、必ずしも羽を切る必要はありません。

鳥さんは空を飛ぶために羽や体を進化させてきた生き物です。
飼い鳥さんは野生に戻ることはないため飛べなくても生きていくことはできますが、鳥種や飼育環境、その子自身の性格を考慮したうえでクリッピングを行うか考えましょう。

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