季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
少しでも小鳥さんのことを知って、お役に立てればと思います。
ウイルス感染症「BFD」
2024.09.01
小鳥さん今回は、「PBFD」とセットで遺伝子検査されることが多い、「BFD」という、小鳥さんのウイルス感染症についてお話します。
BFD(セキセイインコのヒナ病)は、ポリオーマウイルス(Avian Polyoma Virus、APV)による感染症で、出血傾向と肝臓の機能低下などの症状や、突然死を引き起こします。
主にオウム目のセキセイインコさん、ラブバードさんなどに感受性が高く、また、フィンチさんなどのスズメ目にも感染することもあります。
ウイルスは、感染した小鳥さんの羽毛、フケ、排泄物、唾液などを摂食、吸入したり、お母さんから卵を介して感染します。
ウイルスに接触すると年齢に関わらず感染してしまい、日本国内の約3%の小鳥さんがウイルスを保有しているとされています。
発症と病気の重症度は小鳥さんの年齢によって異なり、幼鳥さんは感染してから約2週間で発症しますが、成鳥さんはほとんど発症しません。
特に、セキセイインコさんのヒナは発症率が高く、感染すると30%以上が死亡し、中でも15日齢未満の子は死亡率が著しく高いとされています。
その他小鳥さんは、2週齢から14週齢ヒナで発症が多いです。
BFDは症状によって、①甚急性型、②急性型、③呼吸器型、④腹水浮腫型、⑤慢性型、⑥キャリア型に分けられます。
①甚急性型は、ほぼ症状がないまま、②急性型は、羽毛異常や、皮下出血、肝臓の肥大、下痢嘔吐などの消化器症状、神経症状が認められた後に突然死します。
幼齢のセキセイインコさんで特に多く、ラブバードさんでは若鳥でも認められます。
③呼吸器型は、特に2ヶ月齢未満のバタンさんに多く、重度の呼吸困難や誤嚥性肺炎を発症して死亡します。
②の急性型を経て生き残った小鳥さんが、肝臓や腎臓の機能が急激に低下してしまい、④腹水浮腫型となり、死亡することがあります。
⑤慢性型はPBFDと同様、風切羽や尾羽などの長羽が変形、脱落します。
⑥キャリア型は、体内にウイルスを保有しているものの発症していない、不顕性感染の小鳥さんを表します。
ウイルスを排出して他の小鳥さんの感染源となることがありますが、成鳥さんの場合、最長でも10ヶ月以内には排出が収まることがほとんどとされています。
BFDはウイルスの排出量が少ないため、血液だけでなく、便やぬぐい液なども一緒にPCR検査をすることがあります。
PBFDと併せて、ペットショップやブリーダーさんでは、事前にウイルス検査をしている場合もありますので、お迎えする際に確認をしましょう。
また、すでにおうちで生活している幼若齢の小鳥さんがいる場合は、特に注意が必要です。
当院では、新しく迎えた小鳥さんの健康診断や遺伝子検査を積極的に行っています。
小鳥さんが、新しい飼い主さまと、健康で楽しい生活がスタートできるよう、お手伝いができれば幸いです。