Hair pulling disorder
毛引き科

Hair pulling disorder毛引き症やストレス症状の診療
小鳥さんにとって羽根は命です。大変に大切なものでなくてはならないもの、そして絶対に必要なものです。しかし、これが何らかの理由で損傷、または失ってしまう事があります。しかし、小鳥さんは元気でいることも多く、初期に気づいてもらえずにいることも多いです。さらに、小鳥さんにとって大変によく見られる病気です。治療には根気と時間が大変にかかる場合もあります。症状に現れたときには進行している事がほとんどで、原因が複雑になっているからです。
毛引き症に対する当院の方針
当院では毛引き症を一つの外来項目としてとらえています。それぐらい多く、それぐらい難しい病気だからです。
飼い主様との話し合いの時間も多く、紆余曲折しながらすこしずつ進めていきます。
治療に対して年単位で観察を続けることも多く、年単位で話し合いが続くこともしばしばです。
毛引き症の検査
問診、視診、聴診、ソノウ検査、検便、レントゲン検査、エコー検査、血液検査、遺伝子検査などをその小鳥さんの状態、状況などをみながら必要な検査を進めていきます。さらに、この外来のときは飼い主様に対する質問票もあります。100問近い質問にお答えいただきます。
毛引き症の治療について

毛引き症の治療はまずは毛引きの状況の把握から始まります。先ほど述べた通り、かなりの進行をしていることがほとんどです。まず、現状を飼い主様にご理解いただくことから始まります。そして、次に質問票への回答をお願いします。ここまで来てようやく治療の第一歩が始まります。
こんな症状は
ありませんか?
- 最近飛べない
- 飛ぶと下降していく
- 地肌が見えている
- 換羽期でもないのに羽が抜けている
- 長い羽根だけ抜けている
- 細かく砕かれた羽が落ちている
- 左右非対称に羽が抜けている
- 血が出ている
- 大声をあげて困っている
- よく噛まれる
- 飛ぶと羽音がすごくする
- 羽毛がボロボロになっている
- 地肌が変色している
- 短い羽根だけ抜けている
- 綿羽(ダウン)だけ抜けている
- だらだら羽が抜けている
- 左右対称に羽が抜けている
- クチバシに血がついている
- カゴの中でガチャガチャうるさい
毛引き症の主な疾患
- 毛引き症
- 羽咬症
- 自咬傷 など
よくあるご質問
- 最近自分で羽を抜いてしまいます。原因は何ですか?
羽を抜くことは、病気や不安を示す兆候である場合もあるため、早期に原因を特定し、改善策を講じることが重要です。
小鳥さんの毛引き症は基本的にストレスが原因となります。そのストレスの原因として環境の変化、飼育環境の不備、心理的な要因、病気による事などが原因であることが多いです。- ストレスの改善方法はありますか?
飼い鳥さんを考えてみると小鳥さんは飼い主さんが与えた環境でのみ生きていきます。食事もあり、安全ですが、その事は刺激がなくストレスの発散ができるとは限らない環境である事になります。その事を理解したうえで小鳥さんのストレスを改善図る必要があります。これは飼い主様が思っているよりはるかに複雑で重要な事です。定期的に健康診断をうけて、これらの解決を相談してみてはいかがでしょうか。
ストレスの改善として、まず理解すべきことに人は外に世界を持っています。違う世界でストレスの発散や刺激を受けています。