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季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
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小鳥さん「鳥さんの換羽について」

2024.06.01

夏に向けて衣替えの時期となりました。

梅雨の時期、天気が安定しない日も続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今回は、小鳥さんの換羽についてお話しします。

 

羽毛は外被から発生した組織で、主に肝臓で合成されたケラチンというタンパク質でできています。

例えば、セキセイインコさんは、2000〜3000枚の羽毛があり、体重の10%を占めます。

 

羽は正羽(フェザー)、綿羽(ダウン)と、ヒゲや嘴や目の周囲に分布する感覚毛の毛羽に分けられます。

 

フェザーとは、羽幹がある平らな羽で、風切羽、尾羽、雨覆羽や、体幹、頭部、頸部、肢の羽が該当します。

 

ダウンは、羽軸がない綿毛状の羽や、粉状の粉綿羽などの総称です。

幼鳥では体表を覆い、成鳥ではフェザーの下に生えます。

粉綿羽は羽毛間の動きを滑らかにしたり、防水、羽毛の輝きを出すなど、尾脂線の油脂と同じようなはたらきがあります。

 

羽の根本の羽包は、自律神経のはたらきによって、寒冷時には羽毛を立てて保温性を高めたり、冠羽を逆立てるなどの感情表現として利用されます。

 

これらの羽が生え換わることを「換羽」といい、小鳥さんは、定期的に羽毛が脱落して新しい羽が生えてきます。

羽毛が古くなり撥水性などが低下すると、飛翔に影響が出てしまうため、小鳥さんは生涯にわたって換羽を行うといわれています。

 

換羽は温度、湿度、日照時間、栄養状態、健康状態、発情、ストレス、年齢などの影響を受けます。

 

例えばセキセイインコさんのヒナは、生後約12日でダウンが、約17日で翼や尾に羽が生え、約1ヶ月で羽毛が完全に生えそろいます。

幼鳥の羽は新しい成鳥の羽に押し出されて、脱落します。

 

年間を通して整った環境で生活しているおうちの小鳥さんたちは、明確な換羽期がなく、不規則換羽が続いたり、頻繁に換羽が来ることがあります。

換羽が始まる仕組みは詳しく分かっていないことが多く、換羽を止めることはできませんが、発情コントロールなどで落ち着くこともあるようです。

 

換羽中はタンパク質の要求量が増え、ごはんに含まれるタンパク質だけで羽の栄養を補うことができない場合は、体の筋肉を壊して羽の材料として使われます。

ごはんのタンパク質量が足りていないと、体重が悪化して、体調を崩しやすくなってしまいます。

特に、お食事制限をしている小鳥さんは、今までと同じ量のごはんを食べていても体重が急激に減ってしまうことがあるため、注意が必要です。

 

当院では、健康な小鳥さんも2〜3ヶ月に1度は、健康診断を受診することをおすすめしております。

特に、換羽の時期は体調を崩しやすく、気が付かないうちに感染や病気が進んでしまっていることがあります。

早期発見することで、必要なお薬や治療を開始することができます。

 

おうちの小鳥さんのことで心配なこと、ご不安なことなどございましたら、ご相談ください。

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