Cardiology
循環器科

Cardiology心臓や血液循環の健康を守る診療
小鳥さんの循環器は主に心血管系の事を言います。循環異常が起こることによって様々な症状が見られます。運動を嫌がったり、寝るのが増えたり、呼吸が悪くなったり、便が大きくなることもあります。小鳥さんにとって循環器は気付きづらいのですが、命に関わります。大切なのは「違和感」です。いつもと違うかな?と思ったら相談してください。
循環器治療に対する当院の方針
当院では循環器障害を疑う症例に対して、注意してアプローチを行います。
小鳥さんは症状を隠します。小さな症状ですが、大事かもしれません。
もし、検査の余裕があるのであれば少しずつ始めます。大切な診察の一つに「聴診」があります。
ここが循環器障害診断のかなめの1つです。検査を少しずつ進めて病気を把握します。
そのうえで予後、今後の方針を飼い主様と話し合いをします。
循環器の検査
-
視診
循環器障害がある小鳥さんは時々チアノーゼを呈している場合があります。また、肩で呼吸をしていたり、尾を振っていたりするなどがあるかどうかをチェックします。
-
聴診
小鳥さんが保定できるようであれば、聴診を行います。聴診によって、心雑音、拍動数、呼吸雑音、呼吸数などが分かります。
-
触診
循環器障害がお腹の張によって起こっている場合もあります。触診できるようであれば、同時にライティングを行い嚢胞、腹水、卵、腫瘍などの判別を行い仮診断につなげます。
-
レントゲン検査
この検査によって、心臓の大きさの判定ができます。どれぐらい負荷がかかっているのか?またはお腹に水が溜まっているのか?が分かります。さらに、他の疾患等が分かる場合もあります。
-
エコー検査
ワンちゃんやネコちゃんのように心臓に当てて病名をつけることはできません。しかし、エコーによって水が溜まっていたり、他の臓器が大きなっていたり、様々な事が分かります。
-
血液検査
この検査によって除外診断が可能になります。循環器障害は心臓だけで起こるわけではありません。この結果をみて鑑別診断をします。
循環器の治療について

循環器の場合は様々な病気の除外を必要としています。その病状に応じて薬を処方します。
こんな症状は
ありませんか?
- 運動不耐性
- 肩で揺れている
- 姿勢がいつもと違う
- アイリングの色が薄いまたは悪い
- 跛行する
- 呼吸が速い
- 尾を振っている
- クチバシの色が悪い
- 足の色が悪いまたは薄い
- 翼下垂している など
循環器の主な疾患
- 心疾患
- 脱水
- 高脂血症
- 代謝性疾患
- 腹腔内疾患 など
よくあるご質問
- 心拍が速いときの対処法はありますか?
小鳥さんの心拍は安静時に200~400回/分、運動時に400~800回/分になります。運動以外で小鳥さんの心拍が速くなるのは、ストレス、驚き、恐怖、暑さ、低酸素状態、あるいは様々な疾患が原因であることがあります。もちろん原発性の心臓疾患の可能性もあります。
まずは小鳥さんが安心できる環境を整え、静かで落ち着いた場所に移動させましょう。また、室温や湿度が適切であるか確認してください。心拍が速いかな?と思う場合や、呼吸が荒い、ぐったりしているなど他の症状が見られる場合は、ただちに当院で診察を受けてください。
まず、小鳥さんの心拍を外見から測る事はできません。小鳥さんの心臓は胸骨、肋骨、脊椎等に囲まれているためです。そのため、バクバクしている動きは呼吸を見ている事になります。- チアノーゼの原因は何ですか?
この状態は緊急を要する場合が多いため、ただちに温かい環境を整え、できるだけ動かさないようにしてください。その上で、速やかに当院を受診することをお勧めします。早期診断と治療が、小鳥さんの回復に重要です。
小鳥さんのクチバシや足が青紫色になるチアノーゼは、体内で酸素が不足している状態を示します。原因としては、呼吸器疾患、循環の問題(心血管系)、低体温、様々な腹腔内の問題または中毒などが考えられます。