Department of gastroenterology
消化器科

Digestive organs消化不良や下痢などの
消化器トラブル診療
小鳥さんの消化器は人と違って短い構造になっています。さらに、消化スピードも速くわずか数時間で排泄をします。セキセイインコさんで1日に40~50個便をすると考えると納得できます。そのため、消化器疾患になると、すぐに体重の減少を起こし削痩してしまいます。また、小鳥さんの種類によって食性が全く異なるので注意が必要です。
消化器治療に対する当院の方針
当院では小鳥さんそれぞれの種類、個体差を勘案しつつ、主訴にそって診察をしていきます。
消化器はクチバシ、舌、食道、ソノウ、前胃(腺胃)、後胃(筋胃)、腸、総排泄腔、総排泄孔まで含まれます。
これら単発の発症なのか複合的な発症なのか、または他の臓器もからむ疾患なのかを気を付けて判断していきます。
消化器の検査
消化器の検査には問診、視診、触診、聴診、ソノウ検査、検便検査、レントゲン検査(造影検査)、超音波検査、血液検査などを行います。
飼い主様の主訴をもとに小鳥さんの状態を見つつ検査を進めていきます。
消化器の治療について

小鳥さんの消化器の診断がついたら次は治療にうつります。治療には内服薬を中心として治療を進めていきます。
こんな症状は
ありませんか?
- 食欲不振
- 削痩
- しきりに舌を動かす
- 口臭がひどい
- 吐く
- 口の周りが汚れている
- 口から血が出てくる
- 便が下痢している
- 便が出ない
- 便の色が黒い
- 血便
- 膨らんでいる
- 膨らんでいる
- 食べたいのに食べられない
- 吐きそうになる
- あくびが多い
- 口の中が泡立っている
- 血を吐いた
- 便の水分が多い
- 便の色が白い
- 便の色が赤い
- 便が大きい など
消化器の主な疾患
- 消化器(口腔内、食道、ソノウ、腺胃、筋胃、腸、総排泄腔、総排泄孔)の感染症(細菌・真菌・原虫・寄生虫・ウイルスなど)
- 異物
- 代謝性疾患からの消化器の疾患全般
- 自傷行動による総排泄腔の損傷
- 腫瘍
- 中毒
- 肝臓や膵臓などからの影響による疾患
- 結石(ソノウ結石、腸石、尿石、糞石など)症
- ソノウや胃の食滞(停滞)
- 下部気道疾患からの波及 など
- 事故
- 内臓からの消化器の疾患全般
- 巨大総排泄腔
- 卵塞(総排泄腔、総排泄孔の炎症)
よくあるご質問
- 小鳥さんが嘔吐する場合の原因は何ですか?
嘔吐が見られた場合、ケージの環境や餌に変化がなかったかを確認してください。また、便の色の確認も同時にしてください。特に嘔吐物の色や状態に異常が、便の色や形、ニオイなどに異常がある場合は、病気のサインかもしれません。速やかに当院にご相談いただき、診察を受けることをお勧めします。診察までの間は、餌や水を清潔保ち、ストレスの少ない暖かい環境を整えてあげてください。
小鳥さんの嘔吐は、消化器系の感染症、ストレス、食べたもの、異物、結石などが原因の場合があります。また、腹腔内の炎症や腫瘍、嚢胞、腹水などが原因の場合もあります。- 下痢が続く場合の対処法はありますか?
まず、食事内容や水の状態を見直し、清潔に保つことが重要です。また、排泄物の色や臭いに異常がある場合、病気の可能性が高いので注意が必要です。下痢が続く場合は、脱水症状を防ぐため、清潔な水を与えつつ、速やかに当院で診察を受けてください。
小鳥さんの下痢は、感染症(細菌、真菌、原虫、寄生虫など)や食べ物の不適合などが原因の場合があります。- 食欲がないときはどうすれば良いですか?
まず、ケージの温度や湿度が適切であるか確認し、いつもと違う餌を与えてみる(ペレット→シード)のも一つの方法です。それでも改善しない場合や、数日以上食欲不振が続く場合、体重が減少している場合は病気の可能性が高いため、早急に当院で診察を受けることをお勧めします。診察までの間、小鳥さんが安静にできる暖かい環境を整えましょう。
小鳥さんが食欲をなくすのは、体調不良やストレス、環境の変化が原因の可能性があります。