季節ごとに、小鳥さんと一緒に生活する上での注意事項をお知らせしています。
少しでも小鳥さんのことを知って、お役に立てればと思います。
小鳥さんのごはん
2023.10.01
穀物が実る食欲の秋、皆さまは、どんな秋の味覚を堪能されましたか。
診察室でも、鳥さんにどんなごはんをあげたら良いのか、というご質問をよく頂きます。
今回は、小鳥さんのごはんについてお話いたします。
小鳥さんのごはんは、大きく分けて、シードとペレットがあります。
シードとは、穀物や植物の種のことで、ヒエ(稗)、アワ(粟)、キビ(黍)、カナリーシードなどが混ざったものが一般的です。
嗜好性が高く、お手頃なお値段で、手に入りやすいため、多くの小鳥さんがシードのごはんを食べています。
エネルギー量や栄養価が高いため、アワ玉などはヒナの挿し餌に使われます。
但し、小鳥さんが選り好みをして食べることができるため、栄養が偏りやすく、栄養価が高いため太りやすい、というデメリットもあります。
シードを主食とする場合、お野菜や、ボーレ粉(牡蛎の殻)、無塩煮干しなどで、不足しがちなビタミン、カルシウム、動物性たんぱく質などを、適度に追加してあげましょう。
ペレットは、小鳥さんに必要な栄養素を粒状や粉状にした人工飼料で、いわゆる総合栄養食です。
ペレットを主食として食べている子は、必要な栄養素を過不足なく摂取することができます。
また、食事療法として病院から処方することもあり、療法食のペレットを食べてくれるかどうかによって、健康寿命を左右することもあります。
但し、 シードと比べて淡白なお味のため、小鳥さんによっては美味しくなくて食べない子もいます。
また、海外製品も多く、輸出入の状況によって手に入りづらいこともあります。
ペレットには、カラーペレットと無色のペレットがあります。
カラフルなカラーペレットは、香料やフルーツなどが混ざっており、単色のものと比べて、嗜好性が高くなっています。
但し、着色料がうんちと一緒に排出され、うんちが着色されるため、体調不良や病気の発見が遅れるリスクがあります。
小鳥さんのうんちやおしっこの色、量、水分量は、小鳥さんの体調を把握する大事な要素です。
病院では、着色料が入っていないペレットを推奨しています。ただ、ペレットを始めるときのきかっけとして与える場合もあります。
ペレットを主食とする場合、シードなどと混ぜず、ごはんの8割以上がペレットとなるようにしましょう。
栄養バランスの取れたペレットに、他の栄養素を追加してしまうことで、栄養素の過剰摂取になってしまうことがあります。
小鳥さんのごはんは、種類、年齢、性別、健康状態により、気をつけることが異なります。
病院では、診察の際に、ごはんの相談も行っております。
分からないこと、不安なことがございましたら、ご相談ください。